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2009-11-07

SPS の 島

そうだ。
俺が間違っていた。
カルシウムリアクターなどに頼ろうとしたのが、いけなかったんだ。
ストロンチウム、マグネシウム、カルシウムを完全な状態におかねば、自然な形状は取り返せないんだ!!


ジュリアンの屋外水槽
The Reef Aquariumの著者の屋外水槽。私の最も理想とする水槽。我が人生目標。でも今回のテーマとは逆…芸術というよりもネイチャー。特に水槽の下のあたりが…。
多くのマリンアクアリストは彼の室内の水槽の方が好むと思います。まぁ、私はこちらの方が一押し。

ジュリアンの屋外水槽のSPS
美しいSPSの数々。見えにくいがフレームAも5匹居ます。

昔はとにかくSPSを育てようということで水面ぎりぎりまでSPSを育て、水槽内にSPSの島を作るアクアリストがいました。日本ではアキリンさん、海外ではワイキキアクアリウムのDelbeekさんの水槽が今でも有名でしょうか。他にも現在では名前の知られていない当時の先鋭アクアリスト間でも”育てよ育て”とSPS密度の高い水景をつくる流行のようなものがありました。その後はADAの影響で日本式レイアウト水景が増えました。種分け、色分け、形状分けの配置ということもあり、以前とは違い、より不自然な水景、人工的な水景です。

が、それが悪いというわけではありません。
その美しさ、水景、芸術性は高まり、趣味としての地位を上げ、マリンアクアリウム人口を増やすことに大きく貢献することになりました。特に雑誌で繰り返し掲載されているアクアリストの水槽を見ると、まさにアクアリストのセンスと技量が水景から発せられています。すばらしい芸術作品です。

自分の水槽では各個体を眺め変化を逐次観察するだけですが、芸術性優れた水槽は全体像を見て、その刻の流れに身をまかせたくなります。いつまで見ていてもあきません。

今回はこのような水景水槽でのシステム論、添加剤SPS骨格についてです。

ECOsystemでは珊瑚の骨密度があがるという結果があります。これはミネラル供給によるものです。
ECOsystemではミラクルマッドを使用することで、自然に近いミネラルバランスを供給し、骨密度をあげることに成功し、より自然な形状のサンゴを育てることを可能にしました。

単純に自然の海にあわせるのも良いでしょうが、サンゴの成長により、水槽内でのミネラル消費量も刻一刻と変化します。そのため歪な形なSPSに水槽内では育ってしまうことがあります。
それならば補正すれば良いのです。
故意に狙って育てるというのもありです。

それではどうすれば良いのか、
それがミネラル比です。
各ミネラルのバランスを調整するのです。

SPS飼育において、

トゲスギミドリイシの骨格研究があります。
ミドリイシの骨格内はその基本となる柱部位、そしてその柱間を埋める部位からなります。
まずは柱の部分が形成されますが、中はスカスカ。成長が進むにつれ、間が埋まり、つまり骨密度が高くなります。
柱の部分はカルシウムに対してのマグネシウム比が高いです。そして間を埋める方はカルシウムに対してストロンチウム比が高いです。

昔からストロンチウムを添加するのはこの骨密度をあげるため、頑丈な骨格をつくるためのものです。
ストロチウムが不足すると強度のない骨格のミドリイシになってしまいます。

近年マグネシウムが藻類抑制のためへの添加としてまた見直されているので、枝は伸びる傾向になるかもしれません。

ミドリイシの一種では21から29℃内において水温があがり、光が強くなると石灰化がすすみます。そしておもしろいことにカルシウムに対してのマグネシウム比は増えます。つまり枝がのびるのです。
ところが水温があがるとカルシウムに対してのストロンチウム比は落ちます。つまりスカスカの骨になるのです。

この温度による石灰化の加速は珊瑚の種類によって違うので注意が必要です。
一定温度を堺にサンゴの石灰化の加速は止まり、逆に石灰化は遅くなります。

参考までに海水中の各ミネラル濃度は下記になります。

+カルシウムは380-480ppm
+マグネシウムは1285ppm
+ストロンチウムは8ppm


この数値を頭に入れ、水質を測定しつつ、自分好みのバランスにします。

このような場合、純度が高い製品を使う方が良いでしょう。
ドイツの製薬グレードの化学薬品を用いたECOsystemのNFメタル、ストロンチウムやボーリングメソッドを利用することでこういう遊びもできます。
またアキュリのエクストリーム・ストロンチウム、エクストリーム・カルシウムも安価な国産品で高品質なお勧めの製品です。

カルシウムリアクターに頼るだけでなく、添加剤をアレンジして使うことで自分好みの形にSPSを育てるのもおもしろい試みでしょう。

自分なりのこだわりを水景にみせるにょろ。 


参考文献)

Delbeek, J.C.; Sprung, J. The Reef Aquarium Vol.3, Two little fishies, Inc., 2005,
Shiraia, S 他. Minor and trace element incorporation into branching coral Acropora nobilis skeleton. Associate editor: Anders Meibom, 15, 2008,
Reynauda, S 他. Light and temperature effects on Sr/Ca and Mg/Ca ratios in the scleractinian coral Acropora sp., Geochimica et Cosmochimica Acta, 71, 2, 354-362, 2007,
アキリンさん
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見た目は?、ですが私もやってみたい配置ですね
いつ倒れるか分からない水槽台も乙なものです

spsではないですがハナガササンゴのキモもこの辺だろうと感じていました(ミネラルバランス)
リアクター・スキマー取っ払って換水頻度or添加剤投与でバランスだけ意識しだしたら年単位の飼育、成長が割と簡単に見込めるようになりました
よく聞くフッ素については私は意識した事もなければ、添加したこともありません
ずっと気になっているのは、大抵の添加剤に含まれる塩化物ですが、~イオンほぼ単体であろうものとの差が正直わからないですね^_^;
換水頻度がある程度ちゃんとしていれば問題ないと何の根拠もなく感じています
あと私の水槽と遠めに見た感じソックリです。あえて掃除等しないので^_^;
追記
高知で姫発見!!捕獲無理!!(キズつけないように採るのは)


進歩なき毎日を生きているとは言わない

狩人さん♪

もう一人の著者Delbeekさんの屋外水槽はMA誌に掲載されています。

sinさん♪

昔のベルリンは添加剤で水換えは少なくですが、日本式は換水をたくさんですからね。今は国外でも国内でも両方というのが主流です。というのも育てる、色揚に偏ってきたからでしょう。

リアクターもメリットがありますし、中身にこだわりを見せるとおもしろい結果が得られます。ここ15年、あまり進歩のない器具なので、ここでブレイクスルーが欲しいところですね。例外は狩人さんのドライリアクターが画期的でしたが市販品でないので…。

昔はだにさんなど多くのアクアリストがリアクターの中身にこだわりを見せていましたが、今のアクアリストは知らないのでしょうね。

塩化物。溶液に溶かすためです。多くの物質はイオン化する際に溶液に溶かして初めてなりますので。これは各添加剤メーカーは工夫しています。20年前はほとんど自作だったので、かなり検討しました。

sinさんは掃除した方が良いですよ。笑。
でないとマニアさんしか集まりません。
まぁ、あれだけの生体を維持するとなるとああなりますね。
どんどん特化してください。

例のウミアザミは添加剤断つと咲かなくなりますね。10%換水/週では足りないのかもしれません。

販売姫は傷ついてます。あれは強引にしないと取れないのでしょう。視力が他のにょろと比べてかなり悪いので強引に…。

温度とSPS石灰化の件は、Reynauda, S et al が出典ということで良いですか?

はじめまして。MA誌でお見かけしてから、時々こちらを拝見してます。

60cm規格水槽でメタハラもなしなんですが、今年5月頃からDelphisの養殖サンゴでsps飼育に挑戦しています(クシハダ,コエダミドリイシ,チリメンハナヤサイ,ショウガ,エダコモンを飼っています)。

10月末に、もうそろそろ不要と思ってクーラーを外したのですが、その後気温の高い日が続き、連日27℃オーバーで気になっていたところです。サンゴの種類によっては、必ずしも悪影響という訳ではないのでしょうかね。詳細は、ここに書ける量では済まないのでしょうけれど、興味を惹かれました。可能なら、参照してある論文を読んでみたいところです。

よし、やれる。このランスイオンなら!!

kkojimaさん♪

メタハラなしということはLEDでしょうか。
うちのSPSはLEDのみです。
蛍光灯もあるけど、SPSには当たっていません。

水温に関してはReynaudaの論文からの引用です。

他にも温度と石灰化について他にも論文があります。今回はミドリイシに絞った話題を展開したかったので、この論文を選びました。

やはりサンゴ種と採集地によって限界温度は異なります。

この場合はdelphisに現地での養殖条件(温度、水流の強さ、照度、特に日内変動)を問い合わせてみてはどうでしょうか?同水流を維持する限り、温度的には上限まで石灰化は加速される可能性が高いです。水流が弱い場合は温度上限を下げる必要があります。

参考までにCF誌19号48-55ページにdelphisの養殖場が紹介されています。

>delphisに現地の条件を問い合わせ
なるほど、おっしゃるとおりですね。ちょっと思いつきませんでした。ありがとうございます。

LED照明は、一つだけ、ナチュラルで売っていた7wのものをミドリイシに使っています。これを使うまでは、ほとんど成長しなかった印象ですが、どうにも、照らせる範囲が狭いので、買い足さなければと思っているところです。
ほかは、蛍光灯です。ショウガはそれでもどうやら成長してきましたが、黒褐色にポリプが蛍光グリーンという状況で、これでも、照明をつけるとポリプが引っ込む感じなので、むしろ水質かな?とも考えています。
エイブリーとクジャクスズメに餌をやっているので、どうしても栄養塩は高めだと思います。ご紹介のあったVSVメソッドなども、興味深く読みましたが、初心者は手を出すなという感じでしたので、今は情報集めだけというところ。

実は、Raynaudaの論文、JSTかどこかのサイトから、abstructだけなら読めました。どうも、いろんなミドリイシについて実験したのではないようですし、成長に対する温度の影響というよりは、成長速度変化に伴う骨格の元素比の変化が、温度と光量でどう違うか?という感じのようですね。あまり参考にならないようです。素直に、delphisからの返事を待とうと思います。

Yesだ、キョウトの代表、kkojimaさん

kkojimaさん♪

今は海外と同じく、LEDでSPS飼育が先端トレンドという感じですね。
2年くらい前にはちらほらでしたが、今は結構行なっている人が多いでしょう。

クジャクスズメダイとは良い趣味です。海外ではリーフタンクに適した魚としてよく見かけます。鰭が伸び、身体も輝くようなエメラルドグリーンで綺麗な魚です。入荷は少ないですね。

バクテリアオプランクトンシステムはZEOvitなど市販のものを購入した方が安全でしょう。PAOのところでも書きましたが、単純に有機酸を添加するだけでは長期維持はできません。市販品はそのための工夫がいろいろとされています。

確かに、論文1つで期待している情報を得られるかと言えば、全てを得られることはないですね。

内容問わず、サンゴ関係の論文は1種、多くて3種くらいのデータが多いです。ほとんど1種だけです。

自然下での場合は、成長記録というよりも2003年以降は元素分析が多いです。成長データが記載されている論文は水槽内での実験になります。というのも自然では因子が多すぎてデータにならないからです。

このデータと他の文献のデータ、及び、経験をリンクして書いています。

一応、このブログでは単純な論文紹介はしておらず、いろいろな情報をまとめて書いています。

そして…ヒントしか書いていないこともありますが…

例えばミューカスの話はそのままバクテリオプランクトンシステムのことですし、発想の原点に近づける話です。また、Redfield ratioに固執しないようにという意味があります。単純に、各水域の比を出してもよいのですが、それではおもしろくありません。

>近年マグネシウムが藻類抑制のためへの添加としてまた見直されているので、枝は伸びる傾向になるかもしれません。

少し気になった部分ですが
マグネシウムに藻類を抑制する力があるんですか?
ここで言う藻類というのは トロロなどの藻類も含めてでしょうか?

藻の敵…か

狩人さん♪

この場合の藻類は低栄養塩でも出てしまう藻類、実際のところ、青髭苔、ハネモなどのことを指していると思っています。

昔から言われていることなのですが、Vodka methodでもわざわざ言われているので。

ここら辺の藻類のアクア定義が明確でないため混乱しますが、今回はだにさんの分類を参考にします。

だにさんの分類参照
http://room210.cool.ne.jp/articles.html

>この場合の藻類は低栄養塩でも出てしまう藻類、実際のところ、青髭苔、ハネモなどのことを指していると思っています。

なるほど 望むところです
栄養塩を落として大半の藻類がほぼ抑制できたのですが やはりトロロ、シオグサは抑えきれません(少し弱くなったけど)
マグネシウムなどは考えた事が無かったですが試してみる価値はありますね

ありがとうございます

わたし、(添加してもらうなら)Mgがいいな…

狩人さん♪

ジュリアンによると天然海水のマグネシウム濃度は1285ppmと言われています。
EricのVSV methodでは1250-1350ppm。(レッドシーの推奨も同じ濃度)
ジュリアンのTLFのマグネシウム添加剤も1350ppmとしています。
よって1350ppmくらい維持して添加すると良いかもしれません。

それとマグネシウム添加時は時間差でカルシウム濃度が下がりやすくなる傾向になる場合もあります。そこにも注意が必要です。
というのもマグネシウムはカルシウムとKHの水質維持を容易にするのですが、

それは生物へ使い易い状態の水質にするということなのです。

ややこしくすいません。

マグネシウムを添加する際は、カルシウムやKHにも良い方向で関連すると覚えてください。

各微量元素について書いても良いのですが…書いている方はつまらなくて。

なるほど ありがとうございます

使ってみる方向で考えてみます
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Tetsuo☆キラリ♪

Author:Tetsuo☆キラリ♪
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最近はジョジョにょろ。
スタンド占いはメタリカです。鉄分を遠隔操作できるスタンドです。本体は暗殺団のリーダー、リゾット・ネエロです。反骨精神豊富にょろ。
「ついに…オレ…は…つか…んだ。システムの正体を…」


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“なんもない”と“いないばぁ”は一青窈の唄名ということ以外、一切関係ありません。

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